石岡ショウエイBlog『猫まみれ涙娘。』

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石岡ショウエイ漫画Blog:猫まみれ涙娘。

作家の端くれが、漫画やイラストで、エンタメ寄りの記事を書いております。

漫画家さん、いつまでアナログでいるの?デジタル楽ですよ?

 小説家は、ほとんどがPC(Mac含む)のワープロソフトで文章を書いている。

 

 漫画家はどうだろう。

 絵入りのネームに入る前の、文字だけのプロットの段階だと、手書き派が多いのだろうか、ワープロソフト派が多いのだろうか。

 いまなら、タブレット派、なんて人もいるのだろう。

 

 私はもう長いこと、文字を書くときに、手で書く、という選択肢を選ぶ機会が極端に減ってしまっていた。

 結果として、「変換」という便利な行程を挟まないと、「あれ? 漢字が浮かばない……」なんてことが頻繁に起こるようになった。

 脳の言語に関する部分は、退化しているんだろう。

 

 

デジタル執筆の功罪

 私がこのブログで描いている以下のような漫画は、セリフが手書きだ。

 ある意味、言語能力のリハビリも兼ねているかもしれない。

 

 昔の作家と今の作家の執筆風景を、漫画でくらべてみた。

 

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 ストレス、解消できねぇええええ!

 

 アナログ作業における、クシャクシャ、ポイッという「破棄」の行程には、ストレス解消の効果があったような気がする。

 

     *

 

『情熱大陸』で追っかけても、現代の作家の執筆風景は、動きがなくて絵的につまらないだろう。

 

 かつて私も、地元テレビ局の取材を受けたときに、執筆風景を撮影させてほしいといわれたが、まことに退屈な映像を提供することとなった。

 それでも、ひっしにキーボードをカタカタ叩いた。ときに口もとに手をあて、考える仕草を挟んだ。

 

 が、正直いって、カメラがまわっている最中に都合よくアイデアなど浮かばない。

 私は適当に打っていた。

 画面には意味不明な、言葉にならない文章が並んでいく。

 

 もちろんオンエアには使われなかったが、カメラマンは失笑していたことだろう。

「jはひrふぁっふぇああlgfm、えrた;;あこひldcあぽtp@あlっfl」

 こんな感じだったからね。

 

 

北方健三×石田衣良、執筆スタイルの柔と剛

 かつて北方謙三先生と石田衣良先生の執筆風景を、定点カメラで比較する番組を観た。

 まことにおもしろい映像だった。

 

 石田先生はアイデアにつまることなく、クラシックなんかを流しながら、オシャレな仕事部屋ですらすらと文字をつづる。

 一方の北方先生は、自分を追いつめるためにホテルの一室に軟禁状態。

 何度もアイデアにつまり、そのたびにブラシを取り出し、ごしごしと豪快に頭をこする。

 血行をよくすることで思考力を高めているのだという。

 

 まるで漫画のようにキャラ立てがしっかりできた企画だった。

 石田スタイルに憧れるが、どちらかといえば、私は北方スタイルだろう。

 ブラシを買ってこようか。毛はないが。

 

     *

 

 某人気漫画の某先生は、作家志望者からの、「アイデアに悩んだときはどうすればいいですか」という問いに対し、こう答えてらっしゃった。

 

「悩むな」

 

 ……天才にはかなわん。

 

 

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